ハノイには、2014年の「さくらクリック」の開業以来、日系の医療機関が急に増えてきました。手術や入院などの対応ができる総合病院的な医療機関はまだ日系にはないこともありますので、以前から外国人に利用されてきた医療機関をあらためてご紹介します。
（医療サービス）ウェルビー WellBe Vietnam Company Limited
所在地：5F, Sun Red River Building, 23 Phan Chu Trinh, Hoan Kiem District,
Hanoi, Vietnam
TEL ：+84-24-3974-9354
FAX ：+84-24-3944-6520
最初は、医療機関でなく、医療サービスの会社です。ここは、リスクマネジメントの会社ですが、ベトナム在住日本人のとして利用は主に医療サービスかと思います。
年会費を払って会員になる必要がありますが、サービスを受ける都度の利用料などはありません。医療機関で治療を受ける必要がある時に、24時間対応で、医療機関の選択、予約・手配、日本語対応スタッフが病院へ同行、通訳と治療費の支払いや保険請求の手続きをしてくれます。このスタッフは全員、日本語は通訳ができるレベル。なかには日本で看護師として働いた経験がある人が複数人いて医療の知識をしっかり持っています。
医療機関の選択という点では、特筆すべきは、外資系でないベトナムの病院も含めて適切な病院を選択してくれるということです。最近は、外国人が一人で行っても問題ない総合病院もありますので、以前ほど重要な事ではないかも知れませんが、病気の種類によっては、ベトナムの医療機関で有力なところがあるのですが、外国人が一人で利用することは容易ではありません。その病気にそこが適切であれば手続きはウェルビーのスタッフがやってくれます。
年会費のコストをどのように考えるかではありますが、何回利用しても年会費のみですので、お子様がいらっしゃる方や定期的に医療機関を利用しなければならない方には大変有用なサービスかと思います。それ以前に体調に何かあった時にいつでも助けてもらえる安心感は大変重要かと思います。サービスの詳細はウェルビーのWebサイトをご参照ください。
WellBe リスクマネジメント サービス
ファミリーメディカルプラクティス・ハノイ
所在地：298 I Kim Ma Street, Van Phuc Compound, Ba Dinh District, Hanoi, Vietnam
TEL ： +84-24-3843-0748
FAX ： +84-24-3846-1750
Email : hanoi@vietnammedicalpractice.com
日本人カスタマーサービスデスク：jp_fmp@vietnammedicalpractice.com
日本大使館から比較的近く、Kim Ma 通り沿いにあります。Kim Ma 通りというより、Kim Ma 通りに並行した道沿いの旧外国人居留地の外国人住宅だった建物にあります。
イスラエルの資本の外資系クリニックで、ベトナム人をはじめ様々な国籍の医師がいらっしゃいます。日本人の看護師やスタッフが複数人常勤されていますので、平日の日中時間帯は日本語の対応をしてくれます。時間外も電話で通訳の対応してくれます。
ここは、クリニックですので、手術や入院が必要な場合は、他の病院へ転院しての対応ですが、外資系の病院への手配をしてくれます。
（主にフレンチホスピタルへ手配をしてくれるようです。）
サイトに、”邦人顧客担当マーケティングエグゼクティブ” で日本人管理者の名がありますが、この方は10年を超えてここで日本人顧客担当をされていらっしゃいます。
ラッフルズメディカルベトナム ハノイクリニック（旧 インターナショナルSOS）
所在地：51 Xuan Dieu, Tay Ho Dist. Hanoi, Vietnam
TEL ：1900-545-506 （日本語、ベトナム国内発信用）→月～金 18:00～20:00、土 12:00～20:00、日、祭日は緊急用
TEL : +84-24-3934-0666（英語、ベトナム語）
Email ：hanoi_japanese@rafflesmedical.com
外国人が 「安心して」 利用できる医療機関は、実はここが最初でした。総合病院ではなくクリニックです。1997年に「AEA」として開業しました。1999年に
「インターナショナルSOS」 となりました。この会社は、急患を医療環境の整った海外へ移送することを生業とする会社で、シンガポールに専用機を所有していました。いくつかの国でクリニックを置いていて、比較的早い時期にハノイにクリニックを開設しました。それ以前のハノイは外国人が
「安心して」 利用できる医療機関が無く、”スウェーデン大使館” の付属クリニックが外来を受けてくれていましたので、そこが唯一外国人が「安心して」利用できる医療機関でした。1997年に「AEA」が出来てから、家族を帯同する駐在員が増え、日本人学校の生徒も段々と増えてきたことを覚えています。
日本人の医師が常勤されています。総合病院での対応が必要な場合は、主にフレンチホスピタルへ手配してくれるようです。
フレンチホスピタル
所在地：1 Phuong Mai St., Dong Da Dist., Ha Noi, Vietnam
TEL : +84-24-3974-3556
ハノイで最初に開業した外資系医療機関で、総合病院で、歯科もあります。2019年にリニューアルした新病棟が完成しました。20年の歴史がある病院で、施設は元々は、ベトナム国立のバクマイ病院の
”国際科" でした。（”国際科” とは変な医療科目ですが・・・）その建物を改修して、まずオーストラリア系の外資系総合病院として開業し、その後、フランス資本となり現在の名前になりました。（でも、現在は資本は変わりアメリカ資本です。）その建物を最近まで使っていたので、よく手入れされて清潔でしたが、お世辞にも新しいとは言えない建物でした。現在はハノイ最新の総合病院と言ってよいでしょう。
もう忘れられていますが、日本人の間でこの病院の名声を高めた事例がありました。日本人の方で、通勤途上に狭心症の発作に見舞われ、フレンチホスピタルに駆け込み、カテーテルの手術をし、落ち着いてから日本に帰り日本の病院で治療を受けましたが、日本の専門医から緊急時の処置の良さを感心されたということがありました。2007年であったかと思います。
現在は常勤の日本人はいなかったと思いますが、日本語が上手なベトナム人スタッフが対応してくれます。
ヴィンメック 国際病院 （ハノイ）Vinmec Times City International Hospital
所在地：458 Minh Khai, Hai Ba Trung, Hanoi, VietnamTEL : +84-24-3974-3556（英語）FAX
：+84-24-3974-4333（緊急）Email : info@vinmec.com
言わずと知れたベトナムの大財閥 "Vinh Group" の総合病院です。さすが大財閥資本の病院で、あらゆる最新設備を整えています。また医師も高条件で優秀な医師を集めているようで、国際的な評価も高いと聞きます。数年前にMRIの検査を受けた人の話を聞いたことがありましたが、この高価な設備を複数備え、待ち時間なしですぐに検査を受けられたそうです。また、ある日系企業の駐在員で、”くも膜下出血”
の手術を受け一命をとりとめたという例も聞いたことがあります。 ただ、処方される薬がちょっと多いと感じたことが・・・。また、外国人用待合室が用意されるようになって・・・、ベトナム人の利用者が増えたので、と説明していたけど・・・。何か「外人は渡航傷害保険を持っていて保険がカバーするから」って請求額を増やしてない？と思ったりもしました。（失礼！）
病院や治療・処置の質について、悪い評判は殆ど聞くことが無く、優秀な病院であることは間違いないです。日本人の医師の方が1,2名、そのほかに日本語通訳のスタッフ2,3名常勤されています。