メトロポールホテル前のウェディング撮影ラッシュ

  メトロポールの前は、日本でいう ”大安” とか ”日“ が良い日にはウェディング写真の撮影ラッシュになります。ベトナムでは結婚式の前に写真を撮ってアルバムを作り、結婚式でお客さんへ披露します。これが結構 ”いい商売” のようで(さすが平均年齢30歳の国!)、ハノイのような大都会のみならず、結構地方都市に行っても、ウェディング関係のお店をいくつも見かけます。ドレスの仕立てやレンタル、式場から、カメラマンから、アルバムの制作まで、“パック商品” のようになっているみたいですね。最近、結婚式で見せてもらったアルバム、その構成や写真、結構センスいいです。それにはメトロポール旧館の前の雰囲気は "絵" になるんですね。この撮影ラッシュも納得です。”日” が良い日は本当に混んでいて、近くの公園では、何組も準備をしていて、1組当たり、カメラマンやウェディング会社の人か写真の会社の人?それから友達・・・と思われる人、総勢6~8人くらいになるでしょうか?それが何組も・・・。それ目当てに屋台や物売りが出るくらいです。

  ウェディングの写真、’90年代は ”ベタ” で、はっきり言って ”ダサかった“ です。’90年代後半は 映画 ”タイタニック” が大ヒットでしたので、(何故か、ベトナムの人は ”チタニック” っていいます。)”タイタニック” 船首のシーンそのままというのがあったり、日本で ’70年代によくあった”自衛隊員募集” のポスターのようなポーズのもんが、写真屋さんのウィンドウに飾られていたりしました・・・。今は本当にセンスがよくなったと感じます(でもまだまだ花嫁の化粧が濃すぎますが・・・。)。

  それから、思い出したのですが、その頃は結婚式を自宅前などで行い、そして2人の寝室を見せられました。結婚式のお客さんが順番に案内されて、”ふ~ん” って、それだけですけど・・・。今はホテルやレストランで結婚式をやる人が増えたようですので、こんな風習(風習というのも変ですが・・・)も変わったと思いますが。でも、まだまだ家で結婚式をやる人も多いですね。今もよく家の前にテントを張って式場を作ったりしていますね。テントの色、最近は色とりどりになってきましたが、ちょっと前は ”青” と決まっていました。ウェディング会社のどこに頼んでも、青色のテントを綺麗に張って式場を作っていました。何故 ”青”なのでしょうか? ’90年代は、工事用の “ブルーシート” をそのまま使ってテントを作っていました。後にウェディング会社が専用のテントを制作するようになって、貸出、設営、運営を請け負うようになり、オリジナルの ”青” の結婚式用のテントを作ったのですね。工事用 “ブルーシート” がすっかり結婚式のテントのイメージになり、テントを作るなら “青“ となったのでしょう。その後、”青” だけでは色気が無いので・・・ということか分かりませんが、ちょっと色を変えるところが出てきました。”青” も少々 ”紫” っぽくなって、”白” とツートンカラーにして、と変わっていきました。今でもこのツートンカラーを時々見ますが・・・、これは日本では ”葬式” になってしまいます・・・。最近は、花の絵が入れられたり、赤系の色が入ったり、カラフルになってきましたね。やっとおめでたい結婚式の雰囲気になってきました。

  写真にしても、デザインにしても、昔は ”ダサ" かったのですが、最近は本当に ”洒落” てきたと思います。結婚式ではないですが、会社でも撮影や動画制作を発注したことがありますが、ベトナムの人、写真やデザインに高いセンスを持っていると感じます。将来、写真、映画、その他の芸術、世界からもっと注目されて欲しいなぁ、と真面目に思います。

  写真は、2010年~2012年頃のものです。(ちょっと古いですね)下の真ん中の写真は、近くの公園で待機および準備をしている人達です。
  この写真の頃、メトロポールには当時ベトナム唯一の ” Louis Vuitton " のお店が入っており(現在は、" チャンティエン・プラザ ” の中に移転しています。)、多くの人が " Louis Vuitton ” のロゴが写るように結婚の写真を撮っていました。20年後、自分たちの子供に ” だっせ~!! " と言われるよ、きっと。

2019年03月09日